透析看護師の魅力や仕事の探し方

一般的な看護師とは異なる仕事内容

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透析看護師の仕事内容

透析看護師の仕事内容

実際に透析室で働く透析看護師の仕事内容を紹介します。通常の外来や病棟とは異なる点があるので事前に確認しておきましょう。


透析開始まで

患者が入室する前に透析装置の準備を済ませておく必要があります。血液回路や除水量の設定を一通りチェックします。透析装置の操作は失敗が許されませんが、安全に操作できるまでは先輩がサポートしてくれるので問題ありません。患者が入室してきたら、体重測定やバイタルサインチェックを実施します。体調の変化やシャントのトラブルがないかなどを確認した上で、治療を行います。入室から透析開始まではバタバタしますが、しっかりコミュニコーションを取って情報収集をしましょう。

重要な穿刺

透析では透析用の太い血管である内シャントや、グラフトという人工血管に針を刺して血液回路に接続し、血液のろ過を行います。針が太い分、患者が感じる痛みも大きいため、最小限に痛みを抑えられるように穿刺しなければなりません。穿刺しづらい血管を持つ患者の場合は特に注意が必要です。一連の作業の中で、最も緊張する場面といってもいいでしょう。

透析中のケアや返血

透析中は血圧低下や不均衡症候群などの合併症に注意しつつ、患者の全身状態を観察します。異常が見受けられる際は即座に対処しなければなりません。同時に、血液回路や穿刺部の異常がないかなども細かくチェックしてください。患者の中には神経障害や末梢循環障害による足病変を発症している人もいるので、その場合は透析中に傷の観察や処置を行います。また、悪化防止のための指導を行うのも透析看護師の役割の1つです。
血液のろ過が完了したら、血液回路から体内に血液を戻します。シャントに穿刺していた針を抜針・止血したら、すべての処置が完了です。なお、体内に血液を戻す作業を「返血」と呼びます。

処置後のチェックや記録

処置が終わったら、あらためて全身状態の観察やバイタルサインチェックを行います。安全に帰宅してもらうためにも、状態が安定しているかどうかの確認は必須です。透析記録や看護記録を記入し、その情報をカンファレンスの際に共有します。

患者や家族に対する生活指導

腎不全の患者にとっては、週3回行う透析だけでなく普段の健康管理も重要になります。例えば、塩分や水分の過剰摂取は心不全の原因になり、命に関わることもあります。基礎疾患がある患者の場合は、免疫力が低いのでインフルエンザなどによって重症肺炎になるかもしれません。別の要因がきっかけで全身状態が悪化する可能性があるため、日常的に健康管理に取り組んでもらえるよう、患者やその家族に対して生活指導を行います。

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